伝道への熱量
あなたは家族・親族・友人また同胞の日本人の救いのためにどれだけの熱量をもって、祈りまた伝道していますか。日本は最も伝道が難しい国の一つでしょう。人口に対してクリスチャンの占める割合はわずか1%未満です。百人に一人のクリスチャンがいるかいないかです。もう長年この1%の壁を越えられないでいます。もちろん困難な中でも熱心に伝道して成長している教会もあります。しかし平均してみれば、1%未満です。救われた当初は救霊への情熱があったのに、伝えても効果が見られず、日本は伝道が難しいからと半ばあきらめ、伝道熱がさめてしまってはいないでしょうか。
きょうのテキストのパウロの同胞イスラエルに対する救霊愛の熱量は、どんな険しい堅固な壁に阻まれていても、決してさめてしまうことはありませんでした。
同胞イスラエルの救い
使徒パウロは、生粋のユダヤ人でキリストとその教会の迫害者でした。キリスト信者たちがイエスの十字架と復活を信じ、律法やユダヤの伝統を軽んじていると考え、彼らを激しく迫害しました。しかし、ダマスコ途上で復活のキリストと出会い、回心してキリストのしもべ、宣教者・使徒とされた人物です。彼はキリストによって特に「異邦人への使徒」とされました(使徒:15,26:17,18;ローマ1:5)。ですから彼は伝道チームを組んで小アジアやヨーロッパ、そして世界の中心ローマに、さらにはイスパニアにまでイエスの福音を宣べ伝えるのです。
しかし、彼は決して自分の同胞ユダヤ人への宣教をおろそかにしたり、ユダヤ人にキリスト殺しのレッテルを張って、彼らの救いには消極的だったわけではありません。彼の伝道旅行では、多くの場合、まずその地方のユダヤの会堂に入って伝道しました。もちろん救われるユダヤ人もありましたが、多くのユダヤ人は心を頑なにして福音を受け入れようとせず、かえってパウロに反対し、キリスト信者たちを迫害したのです。その結果、パウロ一行は足のちりを落とし、異邦人伝道に向かったのです(使徒13:46)。
どれほどの思いか
パウロは、同胞イスラエルの救いに関して、自分の思いがどれほどのものかを、キリストの前で聖霊と良心のあかしとして告白します。それは、同胞ユダヤ人が救われるためなら、自分がたとえキリストから呪われ捨てられることがあっても(それはあり得ないが8:39)本望だと言うほどなのです。そして選民イスラエルの栄光と約束にもかかわらず、彼らが救われていない現実を悲しみ痛み、その救いを切に祈るのです(10:1)。
≪黙想と適用≫
あなたの日本同胞への思いはどうですか?