キリスト者の使命
あなたは何のために、キリスト信仰を持ち 教会に通っていますか。自分の人生に悩みや問題があり、それを神の力によって解決していただきたいからでしょうか。あるいは、無病息災、家内安全、死んでもいのちがありますようにとご利益をお願いするためでしょうか。もしそのような理由だけで信仰しているなら、いつか失望し、信仰生活に生きがいを失い、信仰から離れてしまうことでしょう。
信仰は問題の解決やご利益のためだけではなく、キリストの福音と聖書の教えを実践し、キリスト者のこの世における使命を実現していくためなのです。この使命のためでなく、単に幸せを享受するためだけの信仰なら衰退せざるを得ません。イエスがすべてのキリスト者に与えられた使命、それは神のことば(福音)を全世界に宣べ伝え、人々をイエスの弟子とすることです(マルコ16:15,マタイ)。 28:19,20
時が良くても悪くても
使徒パウロは、自らの殉教の直前にローマの獄中から愛弟子テモテにこの宣教の使命を厳かに訴えます。「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。」この命令は、復活の主の命令であり、テモテだけでなく、すべてのキリスト者に与えられています。パウロは「時が良くても悪くても」とわざわざ付け加えています。パウロを取り巻く現実は、彼の支持者がいなくなり有罪判決と死刑が迫っていました。福音に反対する勢力が輝くともしびを消し去ろうとする悪い時です。テモテを取り巻く現実も同じです。迫害の手は迫り、テモテの牧会するエペソの教会には異端が入り込み人々を惑わしていました。悪い時です。
私たちを取り巻く日本の現実はどうでしょうか。戦後日本の教会はどこも人で溢れていました。良い時でした。しかしやがて停滞期に入り、オウム、統一教会やエホバの証人など異端が世間を騒がせ、世の人々の教会に対する不信が広がり、日本古来の偶像文化や享楽的・刹那的な世俗主義が台頭してきているのが現実です。イエスが予告されたような終末の前兆(偽キリストや偽預言の惑わし、地震や飢饉、戦争と民族闘争、キリスト教に対する迫害など)が顕著になっています。悪い時です。しかし、神はその悪い時を宣教のビッグチャンスに変えるお方です。福音は、困難や迫害の中で、全世界に証しされていきます(使徒8:4,マタイ24:14)。
≪黙想と適用≫
宣教のためにあなたが今できることは?